講師: 岡田 洋一先生 (鹿児島国際大学 福祉社会学部 准教授)
 日時: 2011年 8月31日(水)15:00〜16:30
 場所: はーと・ぱーく 多目的ルーム
 参加者: 18名



  飲酒運転や飲酒上でのトラブルが、大きな社会問題になっていますが、その害や正しい知識についてはなかなか社会に浸透しないところがあります。長年アルコール医療の現場で実践や研究をしてこられた岡田先生に依存症の基礎知識についてお話ししていただきました。
まず、依存症・嗜癖には下記の3つに分類できるということでした。

@物質嗜癖… アルコール、薬物など依存性物質の過剰反復使用
2次性疾患・肥満・糖尿病・高血圧などにつながる非依存性物質の過剰反復作用
Aプロセス嗜癖… 行為にはまる嗜癖。ギャンブル・買い物・浪費癖・自傷癖・窃盗癖など
B人間関係嗜癖… 共依存。恋愛依存など

その中でアルコール依存症の問題は、「家族がアルコール依存症者が引き起こす様々な問題を後始末したり、お世話を焼く行為が、結局アルコールを飲み続けられる状況をつくりだしてしまうことになる。そのような関係にある人をイネイブラーといい、家族がイネイブラーから降りることが、アルコール依存症者の回復につながる」という説明がありました。



 

「アルコールは止めることではなく、止め続けることが大変で依存症は根性やがまんですべて解決できるものではない。断酒会やAAという自助グループの仲間とともに回復を目指す必要がある。」ということでした。

参加者から、家族としての対応についても質問がよせられ、岡田先生より、「家族が自分の幸せを大事にすることが必要である」とのアドバイスがありました。