<1日目>
日 時 : 平成22年3月27日(土)
・講義と演習 14:00〜17:00
講 師 : 高森 信子先生(SSTリーダー)
対 象 : 精神疾患のあるご本人
参加人数 : 20名
<2日目>
日 時 : 平成22年3月28日(日)
・午前 10:00〜12:00
・午後 13:00〜16:00
講 師 : 高森 信子先生(SSTリーダー)
対 象 : 精神疾患を持つ方の家族・関係者
参加人数 : 46名
今年度も昨年度に引き続き、SSTリーダーの高森信子先生に『みんなのためのSST講座』というテーマで講座を行っていただきました。
SSTとは、social skills traningの略で、社会生活技能訓練とも言い、日常生活上のコミュニケーションの方法を集団で学習、習得していく訓練です。
今回は、2日間の講座で1日目が『精神疾患のあるご本人 』2日目が『精神疾患を持つ方の家族・関係者』の方々を対象にお話していただきました。
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1日目は、「精神疾患のあるご本人」の方を対象にした講座で20名の方が参加されました。
『他者に自分の気持ちを伝える』ということをテーマにロールプレイ等をおこない、<伝えること><よいコミュニケーション>についてみんなで体感することができました。
最初に「ゲゲゲの鬼太郎」の歌を日本語と英語バージョンで唄い、唄い終わった後は、参加者の緊張もとれ、和やかな雰囲気となりスタートしました。 |
先生からは、「これから生きていく為に最低2つの技能ができたら大丈夫」というお話がありました。
【重要な技能】 @お金のやりくり A困った時に人にお願いできること
ロールプレイでは、他者に頼まれた時のお断り方、内容をまとめて伝えるということや顔(非言語)で表現するジェスチャーゲームもおこない楽しみながら学んでいました。
★よいコミュニケーションのポイント★
@視線を合わせる A手を使って表現する B身をのり出して話をする
Cはっきりと大きな声で D明るい表情 E話の内容が適切
講座では、みんなでロールプレイをおこないひとりひとり打ち解け、講座終了後には参加者同士が話をし、今回の講座が良い交流の場になっていました。
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2日目は、「精神疾患を持つ方の家族・関係者」の方を対象にした講座で46名の方が参加されました。
講座では、講義とロールプレイをおこない、統合失調症の人が感じている世界を表現したDVDをみました。 |
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講義では、家族としての大切な関わりについてのお話がありました。
@わからないことは訊く
A言ったことを信じていく(親から信じていく)
ロールプレイでは、「子どもに対しての断り方」や「相手の気持ちをわかるための聴き方」についておこないました。
★相手の気持ちをわかるための大切なポイント★
@関心表明 A反復確認 B話が具体的になるための質問
C共感の言葉 D自分の考え
ポイントとしては、「の」の哲学ということでした。相手に対して「眠れなかった」と伝えるのではなく、『眠れなかった“の”』と語尾に“の”をつけて伝えると良いということでした。
DVDでは、統合失調症の人が感じる世界をみて感じ、幻聴とは?ということを考える機会になりました。先生からは、「幻聴は、不安・孤立・過労・不眠がそろうと誰にでも起こるので周りのサポートが必要である」というお話がありました。
また、病気の人は病気によってすごく疲れるのでその理解も必要であること、生活のしづらさがあることも説明いただきました。
参加者の質問にも丁寧に答えていただき、とても雰囲気の良い講座となりました。
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